
「BULLET HOLES COUNTRY」は、現在ミャンマーで起きているクーデターとそれらへ抗議運動の状況を紹介し、情報や意見を交換しながら、アート通じたアクションを起こすことを目的としたプロジェクトです。
2021年2月、世界中で新型コロナウィルスの蔓延と影響が懸念されるなか、ミャンマーでは、軍によるクーデターが起こりました。そしてその後から現在に至るまで、市民による抗議運動が続けられています。この一連の運動は「Spring Revolution(春の革命)」と呼ばれており、不買運動やボイコットを行う「市民不服従運動」をはじめとするさまざまなかたちのアクションが起きています。一方で、それら市民の抗議運動に対する弾圧も続けられています。民主化を訴えながら、軍のクーデターと不当な弾圧に抗議するジャーナリスト、アーティスト、映画監督など抗議に関わったたくさん人々が罪なく拘束され、時には暴力を受けたりする事態も起きています。
「BULLET HOLES COUNTRY」では、クーデターとその後の抗議運動を含めた「今ミャンマーで起きていること」を共有し、その情報や意見を交換し合う場を作りながら、ミャンマーの状況に対してアート/表現で呼応することを目指します。
<開催概要>
映画上映+トーク+展覧会「BULLET HOLES COUNTRY」
日程:2021年10月29日(金)・30日(土)・31日(日)
開館時間: 10月29日(金)3PM〜9PM 展示のみのプレオープンです
30日(土)・31日(日)2PM〜9PM ※映画プログラムの詳細は以下をご覧ください。
会場:新大久保EARTHDOM ( 〒169-0072 東京都新宿区大久保2丁目32−3)
入場無料/映画上映は予約受付(各回40名定員)
映画上映+トーク企画「BULLET HOLES COUNTRY」予約受付フォーム
※ PROGRAM3の事前予約は締め切りました。当日会場受付は可能です(座席はあります)。直接会場までまでご来場ください。
<上映プログラム>
OPENING REMARKS 10月30日(土)2PM〜3PM
BULLET HOLES COUNTRYの参加アーティストであるAung Tun(アーティスト)、他を交えたオープニングセッショントークを行います。
PROGRAM1 10月30日(土)3PM〜5:30PM
PROGRAM1では、ジャーナリストで映画監督である北角裕樹氏の監督作品及びプロダクションの制作・協力作品群から「一杯のモヒンガー」(北角裕樹監督、2017年)、「ウェルカムトゥツナミヴィレッジ」(茂野新太監督、2019年)と、日本で映画制作を学び現在ミャンマーで拘束されているモンティンダン監督の作品「エイン」を特別上映します。
<上映作品>「一杯のモヒンガー」(北角裕樹監督、2017年)、「ウェルカムトゥツナミヴィレッジ」(茂野新太監督、2019年)、「エイン」(モンティンダン監督、2006年)
※ 上映後、ジャーナリスト/映画監督の北角裕樹監督、コメンテーターに伊藤守氏(早稲田大学教授、メディア研究)、毛利嘉孝氏(東京芸術大学、文化研究)を招いたトークを行います。
PROGRAM2 10月30日(土)6PM〜8PM
PROGRAM2では、東日本大震災時の在日ミャンマー人たち様相を捉えたドキュメンタリー映画「すぐそばにいたTOMODACHI」を上映します。
<上映作品>「すぐそばにいたTOMODACHI」(セシリア亜美北島監督、2011年)
※ 上映後、作品に関連したトークを行います。
PROGRAM3 10月31日(日)2PM〜4PM
PROGRAM3では、ミャンマーのパンクミュージックシーンを捉えた記録映画「Punk Save the Queen」を上映します。
<上映作品>「Punk Save the Queen」(久保田徹監督、2018)
※ 上映後、久保田徹監督と関連ゲストを招いたトークを行います。
BULLET HOLES COUNTRY TALK and Special EVENT
10月31日(日)5PM〜8PM
イベントでは、在日ミャンマー人によるバンドDate Of Death Bandによる音楽パフォーマンスや「BULLET HOLES COUNTRY」企画者によるアーティストトーク等を予定しています。
<出演予定>「BULLET HOLES COUNTRY」参加アーティスト、Date Of Death Band(バンド)
<展示>
参加者:Aung Tun(アーティスト)、Pipi(ビジュアル・アーティスト)、北角裕樹(ジャーナリスト)、Ma Thuzar Zwal(キュレーター)、他。

Aung Tun(アーティスト)
子供の頃から絵を描き始める。1981年から1993年までの学生時代は美術を独学しながら、政治運動に参加する。1994~1996年にはミャンマー国立文化芸術大学(マンダレー)で美術を学び、1997年~2004年には様々なグループショーに出演、UBPA(200年)で写真を学ぶ。2000年~2003年には、アートギャラリーをオープンし運営。またその後、シンガポールとマレーシアで開催されたアートプロジェクトの交換プログラム等に参加。2021年現在は、ミャンマーのための運動や政治的なメッセージをこめた革命的なアートプロジェクトに取り組んでいる。

北角裕樹(映画監督/ジャーナリスト)
1975年生まれ。日本経済新聞記者、大阪市立中学校での民間人校長を経て、2014年にミャンマーに渡る。以後ヤンゴンでジャーナリストとして活動する傍ら、短編コメディ映画「一杯のモヒンガー」を監督。ミャンマーのクーデター以降も残り現場で取材を続けるも、2021年2月と4月の2回にわたり拘束され、フェイクニュースを拡散したという不当な嫌疑でインセイン刑務所に約一か月間収監される。同年5月に解放され、帰国してミャンマーについての情報発信を続けている。